訪問看護・在宅介護

看護師が転職活動をする3つのメリット

2025年10月26日

多くの看護師は、多忙な業務の中で「このままでいいのだろうか」「もっと働きやすい場所があるのでは」と漠然とした不安や希望を抱くことがあります。

しかし、実際に転職活動を始めるとなると、時間や労力を考えると二の足を踏んでしまう方も多いでしょう。

「転職」は「今の職場を辞めること」だけが目的ではありません。 転職活動を始めること自体が、看護師キャリアにとって大きなメリットをもたらします。

今回は、転職を考えている看護師の皆さんに知ってほしい、転職活動で得られる3つの大きなメリットをご紹介します。

 

内容は以下の通りです。

メリット① キャリアを「見える化」し、自分のキャリアを見つめ直す機会となる。

メリット② 多様な働き方・医療の形を知り、視野が広がる。

メリット③ 自分にとって最良の条件で働くことができる。

それでは、解説していきましょう!

転職活動をするメリット①  キャリアを「見える化」し、自分のキャリアを見つめ直す機会となる。

転職活動のプロセスで、経験やスキルを棚卸し、職務経歴書にまとめる作業を必ず行います。

この作業は、単なる書類作成にとどまらず、あなた自身の看護師としてのキャリアを客観的に見つめ直す絶好の機会となります。

さとの
自分のキャリアを見つめ直すと、自分の価値観や興味に基づいたキャリアパスを主体的に選択できるようになります。

キャリアの「見える化」をする5つのメリット

メリット①:実績の確認

看護師は「日々忙しく働いていた」という感覚的なものを抱きがちですが、それでは実績にはなりません。

具体的な実績にするため、「〇〇病棟で〇年、△△手技を習得し、新人指導を〇名行った」といった作業を行うことで、自分の価値を認識することができます。

メリット②:得意分野・専門性の発見

無意識に行っていたスキルや、周囲から評価されていた点を意識することで、自分の「強み」が明確になります。

実際の市場や求人情報を見ることで、自分のスキルや経験がどの程度需要があるのかを知ることができます。

メリット③:自分の市場価値を知る

他の病院や施設で、自分が求められる人材なのか、どの程度の給与や役職に相当するのか、具体的な数値や条件として自分の「市場価値」を知ることができます。自分の市場価値を知るという経験は、転職活動の結果「現職に残る」という選択をしても無駄になることはありません。

自分のキャリアを見つめ直すことで、キャリアを計画的に進めるための役に立ちます。

メリット④:今の給与水準が適正かどうかの判断材料になる

「自分の年齢や経験なら、年収はこれくらいが相場なのか」という具体的な基準がわかります。

仮に転職しなかったとしても、現職での待遇改善を交渉する際の根拠となります。今の待遇に納得いかなければ、自分をより評価してくれる職場に移る勇気を与えてくれます。

メリット⑤:スキルアップの方向性が見える

求められる資格やスキルを市場や求人情報から読み取ることで、「今の自分に足りないもの」が明確になります。

「自分をより高く売るためにはどうしたらよいか?」という逆算ができれば、自己投資やスキルアップの目標設定に役立つでしょう。

転職活動をするメリット②  多様な働き方・医療の形を知り、視野が広がる

看護師の働き方は、病院勤務だけではありません。

訪問看護、クリニック、介護施設、保育園、企業、市役所など、医療・看護の提供の場は多様化しています。

転職活動を通じて多様な働き方や医療の形に触れることは、視野を広げる大きなメリットになります。

病院では知れない選択肢

選択肢①:「夜勤なし」の選択肢

訪問看護ステーションや日勤のみのクリニック、企業、市役所など、夜勤のない働き方を検討できます。

夜勤から解放されれば、身体のリズムも一定になります。「夜勤がしんどくなってきた」と思ったら、夜勤がない働き方を考えるもありかもしれません。

選択肢②:専門性を活かせるニッチな分野

治験コーディネーター(CRC)、美容クリニック、保育園など、特定の専門分野やライフスタイルに特化した働き方を知ることができます。

病棟での働き方から離れて、自分の興味や適性に合う新たな可能性を発見できるのは大きな魅力です。

選択肢③:訪問看護で地域に密着する

施設、地域包括ケア病棟、在宅医療や訪問看護に関わることで、「病院完結型」ではない地域に根差した看護の重要性とやりがいを理解できます。

患者と関わる人数は少なくなりますが、その分一人一人に密に接することができます。

ちえさん
他にいくらでも働き口はあるということを知るだけでも、精神的な余裕が少し生まれますね

転職活動はキャリアの選択肢を増やすことができるのは、大きなメリットですね。

転職活動をするメリット③  自分にとって最良の条件で働くことができる

転職活動の最もわかりやすいメリットと言えるでしょう。

転職活動は、「自分のニーズ」と「求人先のニーズ」を擦り合わせる交渉の場です。

さとの
我慢ではなく、自分で選択していきましょう

多くの看護師は、多忙な業務の中で、給与、休み、人間関係など、どこかしらに不満を抱えながら働いています。

転職活動を通して「自分にとって最良の条件」を実現できる可能性が高まります。

「自分が仕事において何を優先したいのか」が転職活動では明確になります。

給与、育児とのバランス、休み、福利厚生、スキルアップなど、自分の価値観に合った軸で職場を選ぶことができます。

具体的な条件改善
給与・待遇 年俸制の施設や、基本給の高い病院への転職。経験に見合った給与
勤務時間 残業が少なく、定時上がりが徹底されている部署への配属希望。
休日・休暇 年間休日が多い施設、有給消化率が高い職場。希望のシフトが通りやすい。
教育体制 認定看護師・専門看護師取得支援制度が充実している
人間関係 部署の雰囲気や離職率を確認し、人間関係が良い

「我慢して働く」のではなく、「積極的に選んで働く」という姿勢に変わることで、仕事に対する満足度が飛躍的に向上します。

自分の望む環境で働くことは、自身の心身の健康を保つためにも非常に重要なことです。

📝 まとめ

  1.  キャリアを「見える化」し、自分のキャリアを見つめ直す機会となる。
  2. 多様な働き方・医療の形を知り、視野が広がる。
  3. 自分にとって最良の条件で働くことができる。

本記事では、看護師が転職活動をする3つのメリットを紹介しました。

看護師が転職活動をするのは、単に職場を変えることに留まりません。自分の価値を棚卸し、キャリアの可能性を広げることができます。

転職活動を通して、働き方を「自分で選択」し、よりよく生きることができるようになります。

転職活動は「自己投資」です。すぐに転職するつもりがなくても、まずは情報収集から始めてみませんか。

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